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Geo-Seismo Technical Report 13

H/Vスペクトル比による地盤の性状評価(1)

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1 概要

H/Vスペクトル比は、地盤の性状を反映していると考えられます。そこで、K-NETのデータを用いてH/Vスペクトル比を求め、その特徴を調べました。

2 H/Vスペクトル比の特徴

K-NETの各観測点で得られた3成分の加速度時刻歴データより、それぞれについて振幅スペクトルを求めた後、0.4HzのParzon窓関数により平滑化を施し、次のようにH/Vスペクトル比を求めました。

EW:東西方向のスペクトル、NS:南北方向のスペクトル、UD:鉛直方向のスペクトル

以下の図に、K-NETの観測点の一つである川崎(KNG001)の加速度時刻歴データより作成したH/Vスペクトル比を示します。5つの地震について求めたものですが、全てのH/Vスペクトル比が0.5s~1sの間でピークを持ち、ピークの周期や大きさはやや異なるものの類似した形状であることがわかります。 このことは、H/Vスペクトル比が地震動に依らない地盤の特性を表していることを示しています。

H/Vスペクトル比作成のため開発したソフトウェア
K-NET計測点 川崎(KNG001)の加速度時刻歴データより作成
K-NET計測点 川崎(KNG001)の加速度時刻歴データより作成
K-NET計測点 川崎(KNG001)の加速度時刻歴データより作成