加速度時刻歴データを時間に対して2回積分すると、各階の変位を求めることができます。階の上下で得られた変位の差をとることで層間変形が得られ、これを計測点間の高さで割ることで層間変形が得られます。
変位を求めるには、加速度時刻歴をフーリエ変換して周波数領域に変換し、ローパス・ハイパスフィルタをかけた上で、周波数領域で積分に相当する処理を行います。下図に、このようにして得られた変位時刻歴の一例を示します。
各階で得られた変位時刻歴データでは、計測開始時刻が異なるため、時刻を一致させる処理(時刻同期)を行います。全棟で得られたデータについて時刻同期を行い、これを並べて描いた変位時刻歴を裏面に示します。拡大してみると、階が高くなるほど変位が大きくなり、上下の階で変形差が生じていることがわかります。これは層間変形と呼ばれ、これを計測点間の高さで割ることで層間変形角が得られます。
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Geo-Seismo Technical Report 23固有周期の震動中の変化と経時変化 |