サンプリング周波数
Geo-Stickで用いているMEMS加速計測モジュールは、1Hzから200Hzでのデータサンプリングが可能で、Geo-Stickでは100Hzでのサンプリングを標準としています。
一般的に、構造物での地震時の振動計測では20Hz程度までの周波数の振動を対象としています。周期でいうと0.05秒です。剛性の高い鉄筋コンクリート造のビルでは、その固有周期はビルの高さ×0.02秒ほどといわれています。固有周期とは、その構造物が揺れやすい(揺れが増幅されやすい)振動の周期のことです。極端な例として、高さ3mの鉄筋コンクリート造のビルを考えると、0.06秒が固有周期となります。構造物の振動計測では、この揺れを捉えることができることが目安となります。
http://www.taisin-net.com/solution/online_seminer/mensin/b0da0e000000conh.html
http://www.obayashi.co.jp/service_and_technology/pickup008
20Hzのサンプリング周波数の振動計測装置では、計測の周期が0.05秒なので、この固有周期の構造物の振動は捉えられそうですが、構造物が1周期の振動をする際の計測が1回なので振動の波形は捉えることができません。1周期の振動を4~5点で計測できれば波形として捉えられることから、計測のサンプリング周期は0.01秒、周波数でいえば100Hzの計測が必要となります。
なお、木造や中低層の建物の固有周期は0.2~1秒といわれており、100Hzのサンプリング周波数で十分なデータが得られます。
-
前の記事
MicroSDカード 2016.10.26
-
次の記事
スマートフォンを使った地震時の計測 2016.12.26