新・緊急地震速報

気象庁は、巨大地震が発生した際でも精度良く震度が予想できる手法を導入した緊急地震速報の運用を、平成30年3月22日から開始しました。

→気象庁|報道発表資料|緊急地震速報の技術的改善について
→気象庁|緊急地震速報|PLUM法の導入について

これまでの緊急地震速報では、地震を検知した観測点のデータから素早く震源の位置やマグニチュードなどを推定し、これと距離減衰式を組み合わせて広域の震度を予測し通報するものでした。しかし、この方法では東北地方太平洋沖地震のような大きな震源域を有する地震に対し、十分な精度で予測ができない弱点がありました。そこで、新しく開発したPLUM法と呼ばれる手法を震度予測に加え、この弱点を克服しました。

PLUM法では、震源や地震の規模の推定は行わず、予測したい地点の周辺(半径30kmの範囲)の地震計でリアルタイムに計算された震度から、直接その地点の震度を推定します。 これは「予測地点の付近の地震計で大きな揺れが観測されたら、その予測地点も同じように大きく揺れる」という考えに従った予測方法です。この方法では、予測地点の周辺まで地震波が到達するまで推定ができないため、予測してから揺れがくるまでの時間的猶予は短かくうなります。しかし、震源域が百キロメートルを越えるような巨大地震が発生した際でも精度良く震度が求められるとされています。

このような予測手法では、地震の観測地点が密に存在することで予測までの時間が短縮される可能性があります。Geo-Stickが多数設置されれば、緊急地震速報に一役買うかもしれません。